この記事では、西高校推薦入試小論文のうち、令和3年度(2021年度)のテーマを解説します。
西高校の小論文は、特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でしたが、「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められていると考えられます。
西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで、推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。
それでは、解説を始めます。
目次
今回の「ことば」
令和3年度入試の「ことば」は
「ドアをあけると風が私を待っていた。だから私は、黙って風に自分を預けたのだ・・・・・・。」
です。
この言葉は、日常の中でふとした瞬間に訪れる新しい体験や未知の出来事に対して、自分を委ねるという姿勢を表現しています。風は見えない力や不確定な未来の象徴であり、それに身を任せることで新たな視点や変化を受け入れる大切さを説いています。
問題の理解とテーマの解釈
このことばは、自分が予想しない出来事や、未知の状況に対してどう向き合うかを考えさせる言葉です。
ドアを開けた先に待っている風は、コントロールできない状況や、新たなチャレンジを象徴しており、その時にどう自分を預けるかが問われています。
中学生として、このテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
風が象徴するもの
風は、目に見えない力、予測不可能な未来や新しい挑戦を象徴しています。
風に自分を預けることは、自分の意志や計画を手放し、新たな経験を受け入れる姿勢を意味しています。
自分を預けることの意味
自分を預けるとは、未知の状況や変化に対して柔軟に対応し、時には自分の殻を破る勇気を持つことです。
これにより、成長や新しい発見の機会が生まれます。
変化を受け入れる姿勢
日常生活では、思いがけない出来事が起きることがあります。
これを恐れるのではなく、積極的に受け入れることで、より充実した人生を送ることができます。
解答作成のポイント
解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。
- テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
- 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
- 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。
解答例
以下に、解答例を示します。
「ドアをあけると風が私を待っていた。だから私は、黙って風に自分を預けたのだ・・・・・・。」という言葉は、予測できない状況や新たな挑戦に対する柔軟な姿勢を示しています。風は、見えない未来や未知の出来事の象徴であり、私たちはしばしば、これに対して恐れや不安を抱きます。しかし、時にはその風に身を任せることが、成長や新たな発見への道を開くのです。
私もかつて、学校の行事でリーダーを任された時、不安とプレッシャーを感じ、自分には無理だと思ったことがあります。しかし、周囲の支えもあり、私はその状況に自分を預けて挑戦することに決めました。最初は失敗も多く、自信を失うこともありましたが、最後にはチームと共に目標を達成することができ、自分の新たな一面を発見することができました。この経験を通じて、自分の可能性を信じ、未知の状況に臆せず立ち向かうことの重要性を強く実感しました。
この経験から、風に自分を預けること、つまり新たな挑戦を受け入れることの大切さを学びました。変化や予期しない出来事を恐れるのではなく、それを受け入れ、時にはその流れに身を任せることで、自分を高めるチャンスが生まれるのだと実感しました。風に身を任せる勇気を持つことで、私たちはより豊かな人生を築いていけるのではないかと考えています。これからも自分を信じ、新たな風に心を開いていきたいと思います。
(580字)
この記事のまとめ
この問題に対する解答では、未知の状況に対する柔軟な姿勢と、それにどう向き合うかが重要なテーマとなります。
自分の経験や身近な出来事を通じて、風に自分を預けることの意味を具体的に述べることで、説得力のある解答が書けるでしょう。
日常の中で変化や新しい挑戦に積極的に取り組むことが、小論文作成の際にも自分の考えを深める助けとなります。
この解説が、あなたの西高校推薦入試小論文対策の参考になれば幸いです。
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