この記事では、西高校推薦入試小論文のうち、平成31年度(2019年度)のテーマを解説します。
西高校の小論文は、特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でしたが、「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められていると考えられます。
西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで、推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。
それでは、解説を始めます。
目次
今回の「ことば」
平成31年度入試の「ことば」は
「数について何かを発見するためには、数を転がして、ころころと手のひらで弄ぶことが一番重要なんです。」
です。
この言葉は、数や数学の探求において、ただ公式や定理を暗記するだけでなく、自由に考え、試行錯誤を繰り返すことの大切さを説いています。
数学に限らず、物事を深く理解するためには、自分なりに考えたり、実際に手を動かしてみたりすることが重要です。
問題の理解とテーマの解釈
このことばは、数や数学に対するアプローチの仕方について、新たな視点を示しています。
ただ単に与えられた問題を解くだけではなく、数を自由に操作し、遊び心を持って試行錯誤することで新しい発見や理解が生まれるという考え方です。
中学生として、このテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
数を「弄ぶ」ことの重要性
「数を転がす」「弄ぶ」という表現は、数を自由に操作し、実験することの楽しさを強調しています。
これにより、単なる暗記では得られない深い理解や、新しい視点が生まれます。
試行錯誤のプロセス
試行錯誤は失敗を含むかもしれませんが、その過程で得られる学びは大きいです。
失敗を恐れずに挑戦する姿勢が、新しい発見や独自のアイデアにつながります。
自分なりのアプローチ
与えられた方法にとらわれず、自分なりのアプローチを考えたり楽しんで取り組むことで、より主体的に学ぶことができます。
数学に限らず、他の分野にも応用できる考え方です。
解答作成のポイント
解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。
- テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
- 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
- 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。
解答例
「数について何かを発見するためには、数を転がして、ころころと手のひらで弄ぶことが一番重要なんです。」という言葉は、数学において自由な発想や遊び心を持つことの大切さを教えてくれます。数学の学習では、公式や定理を覚えることも必要ですが、それ以上に、自分で考え、試行錯誤することが理解を深める鍵となります。数を「転がす」という表現には、数を自由に操作し、実験することの楽しさが込められており、公式に縛られない柔軟な思考の大切さを強調しています。
私も、数学の授業で解けない問題に出会ったとき、最初は公式を使おうとしましたが、うまくいかず行き詰まりました。しかし、図を描いてみたり、数字をいじって遊んでみたりするうちに、別の解き方が見えてきた経験があります。このように、自分なりに試行錯誤することで問題の本質を理解することができました。また、友人と意見を交わしながら新たな視点を得て、学びの楽しさを実感しました。
この経験から、数や数学だけでなく、さまざまな物事についても「弄ぶ」ことの重要性を学びました。新しいことを学ぶときには、失敗を恐れずに試行錯誤し、自分の手で感じ、考えることで、より深く理解することができるのです。これからも、自由な発想で物事に取り組み、新たな発見を楽しんでいきたいと思います。この姿勢を他の教科や日常生活にも応用し、自分なりの答えを見つけられるよう心がけたいです。
(594文字)
まとめ
この問題に対する解答では、試行錯誤の重要性と、自分なりのアプローチを楽しむ姿勢を具体的に述べることが求められます。
数学や他の学びにおいても、自分で考え、実験し、新たな視点を見つけることが成長につながります。
日常の中で自由な発想を持ち、何事も楽しんで取り組むことが、豊かな学びと人生の糧となるでしょう。
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