都立西高校推薦入試小論文解説・平成27年度(2015年度)

2015年度(平成27年度)都立西高校推薦入試小論文解説

この記事では、西高校推薦入試小論文のうち、平成27年度(2015年度)のテーマを解説します。

西高校の小論文は、特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でしたが、「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められています。

西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで、推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。

それでは、解説を始めます。

今回の「ことば」

平成27年度入試の「ことば」は

「自分では前を見ているつもりでも、実際はバックミラーを見ている。」

です。

この言葉は、過去の出来事や過去の考え方にとらわれ、今の状況や未来に向けた視野が狭くなっていることを指しています。
前を向いているつもりでも、無意識に過去の経験や失敗に影響されているという状態です。
前進するためには、過去にとらわれず、今と未来に向けてしっかりと視線を合わせることが必要だというメッセージが含まれています。

問題の理解とテーマの解釈

この言葉は、私たちが無意識のうちに過去の経験や価値観にとらわれていることを警告しています。

過去は確かに重要ですが、それに執着していると、未来に向けた成長が阻まれる可能性があります。

中学生として、このテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。

過去への執着と未来への展望

過去の経験が今の行動に大きな影響を与えることがありますが、それが過度であれば未来に向けた変化や成長の機会を失ってしまいます。

過去の失敗や成功にとらわれず、今の状況を冷静に判断して未来を見据えることが重要です。

反省と前進のバランス

過去を振り返り反省することは大切ですが、それが前進を妨げるほどであってはいけません。過去から学び、未来に活かすための前向きな姿勢が求められています。

自分自身の「バックミラー」

自分では前進していると思っていても、過去の失敗や恐れが心に残り、決断や行動に影響を与えることがあります。
このことに気づき、過去の影響を乗り越えるための努力が必要です。

解答作成のポイント

解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。

  1. テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
  2. 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
  3. 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。

解答例

「自分では前を見ているつもりでも、実際はバックミラーを見ている。」という言葉は、過去の経験や考えにとらわれて未来に向けた行動が制限されている状態を表しています。私たちは無意識に過去の失敗や経験の影響を受けており、それが前進の障害となることがあります。その場合、心は過去にとどまっているといえます。

私も、一度部活動で大きな失敗をした経験があり、それ以降、同じ状況になると「また失敗するのではないか」という不安になることがありました。その結果、思い切った行動ができず、何度もチャンスを逃してしまいました。しかし、ある時、過去にとらわれるのではなく今の状況に集中すべきだと気づきました。過去の失敗は学びとして受け入れ、それを基に新しい行動を起こすことで、成功につながることがあるのです。また、他の人と話すことで自分が過去にとらわれていることに気づいた経験もありました。自分だけで悩まず、他者の視点を借りることで前向きな行動を取る勇気を得られました。

この経験から、過去にとらわれず、今と未来に目を向けることがいかに大切かを学びました。過去の出来事は確かに大切ですが、それに固執しすぎると、前に進む力を失ってしまいます。これからも、過去の教訓を活かしつつ、未来に向けた前向きな視野を持って行動していきたいです。周囲のサポートを受けながら、自分の視点を広げ、柔軟に未来を切り開いていこうと思います。
(597文字)

まとめ

この問題に対する解答では、過去の影響にとらわれず、未来に向けた前向きな姿勢を持つことの重要性を具体的に述べることが求められます。
自分自身の経験を通じて、過去から学びつつもそれに縛られない前進の姿勢を示すことがポイントです。
日々の生活の中で、今と未来に焦点を当てて前進することが充実した人生につながるでしょう。

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