この記事では、西高校推薦入試小論文のうち平成26年度(2014年度)のテーマを解説します。
西高校の小論文は特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。
令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でした。
「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められています。
西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。
ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。
それでは、解説を始めます。
目次
今回の「ことば」
平成26年度入試の「ことば」は
「私たちはしばしば、できないものを見つけることによって、できることを発見する。」
です。
この言葉は、できないことや限界を見つけることが新しい可能性やできることを発見するきっかけとなることを示しています。
できないことに直面すると人はそれに気を取られがちですが、同時にその過程で自分の得意分野や可能性に気づくことがあります。
限界を知ることが新しい成長や発見へのステップになるという考え方です。
問題の理解とテーマの解釈
このことばは、できないことや失敗が必ずしもネガティブな意味を持つわけではなく、それを通じて自分ができることや新しい可能性を発見できるという前向きなメッセージを含んでいます。
中学生としてこのテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には以下のポイントに注意すると良いでしょう。
できないことと向き合う大切さ
何かができないことに直面するのは、悔しい思いや挫折を感じるものです。
しかし、その過程で自分の強みや得意な分野が明確になってくることがあります。
できないことを受け入れることで、逆にできることが見えてくるのです。
具体的な経験から学ぶ
できないことがきっかけで新しい道を見つけたり、得意分野を発見したりする経験は誰にでもあるはずです。
例えば、学業やスポーツで苦手な分野を経験することで、逆に自分の得意な科目や競技を知ることができます。
自分の限界を知ることは成長の第一歩
自分の限界を知ることは、成長への第一歩です。
限界を感じた時にそれを打破しようとすることで、さらなる成長や新たな能力が引き出されることがあります。
解答作成のポイント
解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。
- テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
- 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
- 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。
解答例
「私たちはしばしば、できないものを見つけることによって、できることを発見する。」という言葉には、限界や苦手なものに直面することで新しい可能性や自分の強みを見つけられるという前向きな考えが込められています。できないことを発見した時、それに落ち込むのではなく、そこから何を学べるかに目を向けることが大切だと感じます。
私自身も、学校の体育で短距離走が苦手だと気づいた時、最初は悔しい気持ちになりました。しかし、短距離走が苦手な分、持久力を必要とする競技には強みがあると気づきました。つまり、得意分野を発見できたということです。この経験を通じて自分の弱点に向き合うことで新しい視点や考え方が生まれ、自分をさらに理解できるようになったと感じました。また、他の人と比べるのではなく自分自身の中で何ができるかを冷静に判断することの大切さにも気づきました。
この経験から、できないことや失敗に直面してもそれを悲観するのではなく、その中で自分の可能性や得意分野を見つけていくことが重要だと学びました。できないことを知ることは、自分自身をよりよく理解し、成長するための第一歩です。これからも、できないことを恐れずに向き合い、その中からできることを発見していきたいと思います。自分の成長を楽しみながら、挑戦を続けていくことが、より充実した人生につながると信じています。
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解説のまとめ
この問題に対する解答では、できないことや失敗を前向きに捉え、それができることや新しい可能性の発見につながるという視点を具体的に述べることが求められます。
過去の経験を振り返り、できないことから学び、自分の成長につなげる姿勢を示すことで説得力のある解答となるでしょう。
日々の中でできることを見つけ、成長を楽しむことが、豊かな人生につながります。
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