この記事では、西高校推薦入試小論文のうち、平成25年度(2013年度)のテーマを解説します。
西高校の小論文は、特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でしたが、「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められています。
西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで、推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。
それでは、解説を始めます。
目次
今回の「ことば」
平成25年度入試の「ことば」は
「人間はその人の直面している条件に支配されてなどいない。むしろ逆に、その条件のほうにこそ、人間の決断いかんに支配されているのである。」
です。
この言葉は、私たちが置かれた状況や環境に支配されているわけではなく、むしろ自分自身の決断や行動が、その状況や条件を変え、コントロールする力を持っているということを示しています。
つまり、人間は自分の置かれた状況に受け身でいるのではなく、自分の意志や決断次第で、状況を変えたり、新しい道を切り開いたりできるという前向きなメッセージが含まれています。
問題の理解とテーマの解釈
この言葉は、私たちが環境や状況に支配されているのではなく、自分の決断がそれを動かしているという考えを表しています。
外部の状況に流されず、自らの意志で未来を切り開く力を持っているというポジティブな視点が強調されています。
中学生として、このテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
決断の力と影響力
どんなに困難な状況にあっても、人間の決断がその状況を変える力を持っています。
自分がどう行動するかで、その結果や未来を自らコントロールできるという考え方です。
受け身ではなく主体的な姿勢
環境に流されるのではなく、自分の意志でその環境を変える力を持つことが求められます。
困難な状況にあっても、それを乗り越えようとする主体的な姿勢が大切です。
自分の経験から学ぶ
自分の生活の中で、逆境や厳しい状況に直面したときにどのように決断し、行動したかを振り返ることがこのテーマを理解する助けになります。
解答作成のポイント
解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。
- テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
- 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
- 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。
解答例
「人間はその人の直面している条件に支配されてなどいない。むしろ逆に、その条件のほうにこそ、人間の決断いかんに支配されているのである。」という言葉は、私たちが置かれた状況に受け身でいるべきではなく、自らの決断や行動によって状況を変えるべきであることを示しています。どんな状況に直面しても、その状況に流されるのではなく、主体的に行動することが未来を変えるカギだと感じます。
私も、学校での成績が思うように伸びず、環境や勉強の難しさに対して無力感を抱いていた時期がありました。その時は、自分にはどうしようもないと感じていました。しかし、友人や先生のアドバイスを受け、自分自身の勉強法や時間の使い方を見直し、決断して行動に移したところ、状況が少しずつ変わり始めました。最初は小さな変化でしたが、それが積み重なり、結果的に成績が向上したことで、自分の決断次第で状況が変わることを実感しました。この経験を通じて、どんなに厳しい状況でも、自らの決断と行動が状況を改善する力を持っていることに気づきました。
どんなに困難な状況にあっても、最終的には自分の決断が未来を作り出す力になるのだと思います。これからも、逆境に直面した時には、環境に流されるのではなく、前向きに決断し、自分の力で状況を切り開いていきたいです。自分の意志と行動が未来を変える原動力となることを信じ、挑戦を続けたいと思います。
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解説のまとめ
この問題に対する解答では、困難な状況でも自らの意志でそれを乗り越える力があるということを具体的に述べることが求められます。
自分自身の経験をもとに、環境に流されず主体的に行動する姿勢が、どのように未来を切り開くかを伝えることが重要です。
自分の決断が状況を変え、成長や成功に結びつくという視点で、前向きな行動を意識することが、充実した人生につながるでしょう。
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