こんにちは!都立自校作成校受験対策専門塾・誠学会の諏訪孝明です。
この記事では、2024年2月に行われた都立西高校の自校作成問題の英語の大問2の会話文・大問3の説明文・大問4の評論文の問題を解説します。
自校作成校受験生のうち、
・本文を読んだり設問を解いたりするのに時間がかかり、制限時間をオーバーする
・本文は読めるけど設問が解けない
・過去問演習の後、自分の読み方・解き方や理解・解釈が合っているのかどうかを確認したい
・長い説明文を読むのに慣れていない
といった方におススメです。
なお、自校作成英語の注意点等はこちらにまとめております。
今回の解説に先んじて読んでおいていただくと理解が深まります。
是非読んでみてください。
また、一度自力で本文を読み設問を解いてから読むことを強くお勧めします。
では解説を始めていきます。
目次
- 1 大問2本文
- 1.1 during+名詞
- 1.2 同格のカンマ(,)
- 1.3 第4文型
- 1.4 現在完了形/in front of A
- 1.5 thank you for Ving
- 1.6 感情+to V
- 1.7 感情+that SV/接続詞thatの省略/指示語の具体化
- 1.8 would love to V
- 1.9 接続詞の省略/感情動詞の用法
- 1.10 materials engineering
- 1.11 名詞節になるhow節
- 1.12 分詞
- 1.13 分詞
- 1.14 現在完了形
- 1.15 S tell 人 about 内容
- 1.16 第4文型
- 1.17 指示語の内容が直前にはないケース
- 1.18 help+動詞の原形
- 1.19 接続詞so
- 1.20 make sense
- 1.21 名詞節になるwhy節
- 1.22 Now+比較級
- 1.23 thanks to 名詞
- 1.24 because of 名詞
- 1.25 such as 名詞
- 1.26 not…any…
- 1.27 不定詞の形容詞的用法
- 1.28 by Ving
- 1.29 different from A
- 1.30 but(逆接の接続詞)/in dry conditions ⇔in water
- 1.31 not only A but B
- 1.32 because
- 1.33 when
- 1.34 関係代名詞thatの節
- 1.35 not only A but also B
- 1.36 need to V/don’t need to V
- 1.37 S ask 人 to V
- 1.38 仮主語it
- 1.39 really(強調)
- 1.40 why don’t we
- 1.41 sounds good
- 2 大問2設問
- 3 大問3本文
- 4 大問3設問
- 5 大問4本文
- 6 大問4設問
- 7 都立西高校に合格するなら自校作成専門対策塾 誠学会
大問2本文
during+名詞
during spring break 春休みのあいだ
「~しているあいだ」という意味のフレーズです。
同格のカンマ(,)
a university student, Grace 大学生のグレースさん
といったかたちでカンマの前後が同格の関係(=という記号で結ぶことができる関係)になっています。
第4文型
show them her laboratory 彼らに研究室をみせる
V O1 O2
第4文型は、
・Vの意味は「与える」
・O1≠O2
・O1に「与える相手」、O2に「与えるモノ・内容」
という特徴の表現です。
読解でも英作文でも使いこなせるようにするために、第4文型をとる文に出会ったら「この動詞は第4文型をとれるんだな」と認識しておくようにしましょう。
現在完了形/in front of A
They have just met in front of her laboratory. 彼らは彼女の研究室の前で会ったばかりである。
現在完了形には①完了②経験③継続の3つの用法があります。
どの用法で使われているのかを意識することを習慣にすると、現在完了形への理解度が高まります。
直前期やテスト本番はそんな時間はないかもしれませんが、練習では意識してみましょう。
今回は「just」があるので①完了の用法で使われています。
「in front of A」は「Aの前」(人や建物の物理的な位置関係)を表します。
thank you for Ving
thank you for coming 来てくれてありがとう
thank you for Vingは「Vしてくれてありがとう」という意味です。
forには「理由」を表す用法があることを覚えておきましょう。
感情+to V
I am so happy to be here! ここに来ることができて嬉しい!
感情を表す表現に続くto V(不定詞)は、その感情になった理由を表します。
これは、「都立高校入試英語頻出事項ベスト5」(諏訪調べ)に入るくらい頻出です。
今、必ず覚えてください。
感情+that SV/接続詞thatの省略/指示語の具体化
I am glad (that) you think so. あなたがそう考えてくれて嬉しいです。
感情を表す表現に続くthat SVは、その感情になった理由を表します。
これも暗記必須です。
また、接続詞thatは度々省略されます。
慣れないうちは意識できると良いです。
指示語が出てきたら、具体化しながら読みましょう。
ここでは、「研究室(のなかの様子)がとってもかっこいい」といった内容です。
would love to V
I would love to be an engineer 私はエンジニア(技術者)になりたい
would love to V≒would like to V≒want to V
すべて「Vしたい」という意味です。
「would love to V」は、likeではなくloveという言葉を用いることで「やりたい」という気持ちの強さを強調しています。
読解では、
強調されているところは重要⇒設問において使用されやすい
という法則があります。
今回の問題でも、「サヤは技術者志望」という事実が問題を解き進めるときに重要な情報となります。
接続詞の省略/感情動詞の用法
I hope (that) you are not disappointed! あなたががっかりしていないといいんだけど。
接続詞の省略については、先ほど紹介した通りです。
感情動詞の用法として、
・人(その感情になった人)が主語なら「S is Vpp(過去分詞)」のかたちをとります。
・原因(その感情にさせた原因・要素)が主語なら「S(原因) V O(人)」(例:That news surprised me.)のかたちをとります。
これは英作文で中学生がよく間違えるポイントなので必ず覚えておきましょう。
materials engineering
materials engineering 材料工学
耳慣れない単語ではありますが、注がついています。
ここで意識してほしいのは、「材料工学ってなんだ?」ということです。
これから英語学習のレベルが上がっていくと、「英単語の意味となっている日本語の意味が分からない」という事態に多く直面します。
そういうときに、きちんと調べて日本語の語彙力を高めましょう。
特に、今回のような学問に関する言葉ではそれが必須です。
なぜならば、それらに対する知識が皆さんの進路選択にいずれ役に立つからです。
材料工学:新たな材料を生み出すことや、それらを活用するための技術を開発・研究する学問
です。
名詞節になるhow節
I learn how to develop materials. 私は材料を開発する方法を学んでいます。
節とは、「主語と述語を含むカタマリ」のことです。
how節は「~する方法、どうやって~するか」といった意味になります。
分詞
materials inspired by living things 生き物からヒントを得た材料
分詞は名詞を説明する役割(形容詞と同じ役割)をします。
名詞の直後にあるVingやVpp(過去分詞)には要注意です。
分詞
products using such materials around us 私たちの周りにあるそのような材料を用いた製品
分詞の例をもう1つ紹介しておきます。
Vingから始まるカタマリが直前の名詞を説明しています。
現在完了形
I have heard about the swimsuits before. 私は以前、その水着について聞いたことがあります。
現在完了形には①完了②経験③継続の3つの用法があります。
今回は「before」があるので②経験の用法で使われています。
S tell 人 about 内容
My friend told me about them. 友人がそれについて私に教えてくれました。
tellという動詞の語法(使い方)です。
動詞の語法を把握していると、①長文を読むのが早くなる②英作文が書きやすくなる
といったメリットがあります。
都度覚えていきましょう。
第4文型
shark skin gives swimmers the power to do that. サメの肌がそれをやるパワーを与えてくれる。
第4文型は、
・Vの意味は「与える」
・O1≠O2
・O1に「与える相手」、O2に「与えるモノ・内容」
でしたね。
指示語の内容が直前にはないケース
May be this can help. Look at the picture on my computer. これが役に立つかもしれません。私のパソコンの(画面に映っている)写真を見てください。
この場合、「これ」は「私のパソコンの画面に映っている写真」を指します。
このように、指示語の内容が直前にはないケースというのがあります。
多いのは、「こちらの○○をご覧ください。こちらは…です。」といった感じで誰かに説明やプレゼンをする場面に多いです。
help+動詞の原形
these grooves help reduce water resistance. これらの溝が水の抵抗を減らしてくれる。
helpは目的語に動詞の原形をとり、「Vすることを助けてくれる」といった意味になります。
接続詞so
So they can swim fast! (直前の内容を受けて、)それでサメは速く泳げるんだね!
「原因+so+結果」の形で因果関係をつくります。
因果関係は設問に関わってきやすいので、文章を読む際には注意してください。
make sense
that makes sense. 納得しました。
熟語です。「意味をなす、納得がいく、筋が通っている」といった意味です。
「なるほど」と訳しておけば大丈夫な場合が多いです。
名詞節になるwhy節
I understand why we can swim fast. なぜ私たちが速く泳げるのかが分かりました。
節とは、「主語と述語を含むカタマリ」のことでしたね。
why節は「~する理由、なぜ~するのか」といった意味になります。
Now+比較級
Now rules are stricter. 今は(昔と比べて)ルールが厳しくなった。
比較級がある場合、「何と何を比べているのか」を必ず意識する必要があります。
通常、それは「than+○○」というかたちで明示されます。
ただし、明示されないケースもあります。
その場合、昔と今を比べて変化を述べている場合がほとんどです。
今回の場合、文頭にNow(今)という言葉があるのでそれに気づきやすくなっています。
thanks to 名詞
S is clean thanks to the grooves. Sは溝のおかげで清潔だ。
「~のおかげで」という意味の熟語です。
因果関係をつくります。
英作文でもとても重宝する表現です。
because of 名詞
barnacles don’t stick to shark skin because of the grooves. その溝が原因で固着性甲殻類がサメの肌にくっつかない。
因果関係をつくります。
英作文で必須となる表現です。
必ず使いこなせるようにしてください。
such as 名詞
living things such as whales クジラのような生き物
「such as」の直後には具体例がきます。
not…any…
I cannot imagine anything. 私は何も想像できません。
not+anyで全否定になります。
不定詞の形容詞的用法
We have a lot of things to learn from shellfish. 私たちは、貝から学ぶことがたくさんあります。
不定詞の形容詞的用法とは、「名詞+to V」のかたちで「to V」が直前の名詞を説明しているものを指します。
「something to drink」がもっとも有名な例です。
by Ving
by using it それを使うことによって
ここでのbyは手段を表しています。
different from A
Mussel adhesives are different from other kinds of adhesives. ムラサキガイの接着剤は他の種類の接着剤とは異なります。
この表現は対比構造をつくります。
対比構造は文章の論理構造のなかで最も重要なものの1つです。
対比構造をつくる表現をみたら「ここに対比構造があるな」と意識できるようにしておきましょう。
but(逆接の接続詞)/in dry conditions ⇔in water
逆接の接続詞は対比構造をつくります。
ここでは、「乾いている場所」⇔「水の中(濡れている場所)」という対比構造があります。
not only A but B
Not only that but doing this is good. それだけでなく、これをやるのもいい。
「AだけでなくBも」という意味で、ほとんどの場合Bの重要性を読者に伝えるために使われます。
because
因果関係をつくる接続詞です。
因果関係の重要性は先ほど伝えた通りです。
when
When we learn from living things, we can make things. 生き物から学べば、私たちはモノを作ることができる。
「when」は「~とき」と訳すと習うのですが、長文読解では「条件」を示す接続詞として用いることが多いです。
つまり「もしSがVしたら」と訳したほうが分かりやすい場合が多いということです。
関係代名詞thatの節
things that are good for humans 人間にとって良いモノ
関係代名詞thatの節は直前の名詞の説明をします。つまり、形容詞と同じ役割をします。
また、関係代名詞thatの節は主語や目的語が1つ足りない不完全なかたちをとっています。
not only A but also B
「AだけでなくBも」という意味です。
これもほとんどの場合Bの重要性を読者に伝えるために使われます。
need to V/don’t need to V
you don’t need to work alone. あなたは一人で働く必要はない。
need to Vは「Vする必要がある」という意味で、否定文にすると「~する必要はない」となります。
ニュアンスとしては、「~しなきゃいけないと思っているんだろうけど、実際にはそれをしなくても大丈夫だよ。」というものになります。
S ask 人 to V
You can ask other engineers to help you. あなたは他の技術者に助けてもらうようお願いすることができる。
動詞askの語法です。
「Sが人にVするよう依頼する」という意味になります。
長文で頻出の表現です。
仮主語it
it becomes quicker and easier to think of new inventions 新しい発明を思いつくのがより速く、簡単になる。
この文では、主語のit=to think of new inventions になっています。
主語のitが何を指しているかわからない場合、その文の後続の「to V」がitの内容であることがあります。
really(強調)
working together is really important 共働することは本当に大事なことです。
ここでのreallyはimportantの度合いを強調しています。
さきほど
強調されているところは重要⇒設問において使用されやすい
と言いましたが、ここで強調されている「皆で協力して働くことは大事」というのは設問でも活用します。
why don’t we
「why don’t we」=「shall we」=「let’s」
つまり、全部勧誘する表現です。
sounds good
いいね!
という意味です。
全面的な賛意を意味します。
大問2設問
問1
a
空欄の直後が「it’s not!」(違います、そうではないです)となっています。
したがって、疑問文は候補から消えます。
また、オの「私にはわかりません」も意味が通りません。
したがって、ウとなります。
b
空欄の直後の「Do you」 は「Do you (動詞)」の動詞が省略されたかたちです。
よって、直前の内容(つまり空欄b)の動詞に対して、「そうなの?」と質問しているということです。
ということは、疑問文は候補から消えます。
ということでオとなります。
c
「サメの肌に興味がある」⇒「空欄C」⇒「サメの肌は常に清潔」
となっているのでCには「なぜサメの肌に興味を持つのか」が入ると考えられます。
イです。
d
「他とは違う」⇒「空欄d」⇒「水のなかでもくっつく」
となっているので、dには「何が違うの?」「どう違うの?」という内容が入りそうです。
エです。(アにならないのは、空欄eがアでないと成立しないからです。)
e
「他にも重要なことがある」⇒「空欄e」⇒「一緒に働くことが重要」
となっているので「他の重要なことって何?」という内容になります。
アです。
問2
まずは選択肢の品詞を見ていきましょう。
ア:名詞
イ:動詞の原形
ウ:不定詞または前置詞をして使う
エ:名詞の数を示す
オ:不定詞⇒名詞、形容詞、副詞の用法がある
be動詞⇒①SV②SVC③進行形(be+ing)④受け身(be+過去分詞)
カ:①動詞の過去形②完了形③have to
キ:過去分詞
ク:①接続詞②副詞③代名詞
次に文脈を確認しましょう。
・エンジニアとして知っておくべきことがいくつかある
・発言者のサヤはエンジニア志望
⇒知っておくべきことがたくさんあるんですね(大変そうだな)
という内容になることが予想できます。
上記2つを踏まえると、
「to become an engineer」(エンジニアになるために)
「so many things」(そんなにたくさんのこと)
「had to be done」(やらなくてはならない)
の3つのカタマリがつくれます。
これらを文になるように(文型として破綻がないように)組み立てると
「so many things had to be done to become an engineer」となります。
問3
A
①サヤはがっかりした⇒本文中にない描写⇒×
②プラスチックや木などを⇒本文で扱われているのは生物が由来の材料⇒×
③本文にある内容⇒〇
④フジツボなどがサメにくっつく⇒本文と真逆の内容⇒×
B
①日本の調査員だけ⇒そのような言及はない⇒×
②本文にある内容⇒〇
③有機スズ化合物を含んでいるから環境にやさしい⇒有機スズ化合物は環境に悪いと書いてある⇒×
④本文にある内容⇒〇
問4
a
サメの肌をもとにつくった水着⇒これは生物からインスパイアされた材料を使った製品の(a)である。
(a)は実例、つまりexample
b
by Ving⇒Vすることによって⇒水着をVすることによって速く泳げる⇒着ること(身に着けること)=wearing
c
本文からeco-friendlyを探す⇒その前後に「we learn from living things」⇒答えはlearinig
d
「互いに助け合う」について述べている箇所を探す⇒quicker and easier⇒空欄はeasily
大問3本文
第1段落
even
Even small children can create … 小さな子どもでさえつくることができる
evenは何かを強調するときに使う表現です。
ここでは、「小さな子どもでもできる」⇒難易度の低さを強調しています。
by Ving
ここでのbyは手段を表しています。
however
逆接の接続語です。(接続詞ではなく副詞です。)
逆接の接続語の前後は対比構造になるので注意しましょう。
than A
この語句は「Aよりも」という意味で、比較の文で使われます。
何かと何かを比べるときに使う表現ですので、対比構造をつくります。
ここでは、「折り紙は簡単なもの」⇔「折り紙は技術革新をもたらすもの(奥が深いもの)」
という対比構造です。
不定詞の形容詞的用法
the power to innovate technology 技術を革新する力がある
不定詞の形容詞的用法とは、「名詞+to V」のかたちで「to V」が直前の名詞を説明しているものを指します。
「something to drink」がもっとも有名な例です。
space science
宇宙空間を研究対象とする学問です。
天文学や宇宙物理学、惑星科学といった学問が含まれます。
第2段落
wonder
「不思議に思う」という意味の動詞です。
how節
節とは、「主語と述語を含むカタマリ」のことです。
how節は「~する方法、どうやって~するか」といった意味になります。
Have you ever ~ ?
現在完了形には3つの用法があります。
①完了②経験③継続です。
これら3用法のうち、②経験の有無や回数を尋ねるのが「Have you ever ~ ?」です。
surprising
surpriseのような感情動詞は用法に注意が必要です。
・人(その感情になった人)が主語なら「S is Vpp(過去分詞)」のかたちをとります。
・原因(その感情にさせた原因・要素)が主語なら「S(原因) V O(人)」(例:That news surprised me.)のかたちをとります。
・モノの性質を説明するときは「surprising」を使います。(例:That news is surprising.)
不定詞の副詞的用法
不定詞の副詞的用法は原則として「目的」を表します。
「~するために」と訳します。
a piece of paper
「一切れの紙」という意味です。
「a cup of tea」(一杯のお茶)が有名ですが、ofには分量を表す用法があります。
such as 名詞
「such as」の直後には具体例がきます。
第3段落
a key to A
「Aのためのカギ」という訳になります。
ここでいう「カギ」とは手がかりや解決策という意味です。
S need to V
「SはVする必要がある」という意味です。
enough to V(不定詞の副詞的用法の例外)
enough to keep 維持できるくらいの
不定詞の副詞的用法は原則として「目的」で訳します。
しかし、「enough to V」の場合の「to V」は「Vするくらい」(程度)で訳します。
make O C
make the impossible possible 不可能を可能にする
makeの第5文型の用法です。
「S make O C」で「SによってOがCにある」と訳すと自然になることが大半です。
thanks to A
「~のおかげで」という意味の熟語です。
因果関係をつくります。
英作文でもとても重宝する表現です。
第4段落
make O C/不定詞の副詞的用法
To make this possible, 「これを可能にするために」
どちらも既に解説した表現ですね。合わせ技になっているので紹介しておきます。
while
接続詞です。
「while S V」で①「SがVしているあいだ」②「SはVだけれども」(逆接⇒対比)
となります。
②が特に重要です。対比構造をつくるので文章の構造を理解する際に重要です。
prepare to V
prepare to launch 発射する準備をする
「Vする準備」という意味です。
関係代名詞that
関係代名詞thatの節は直前の名詞の説明をします。つまり、形容詞と同じ役割をします。
また、関係代名詞thatの節は主語や目的語が1つ足りない不完全なかたちをとっています。
第5段落
not only A but also B
not only in Japan but also around the world 日本だけでなく世界中で
「AだけでなくBも」という意味で、ほとんどの場合Bの重要性を読者に伝えるために使われます。
during
during summer 夏のあいだ
「~しているあいだ」という意味のフレーズです。
as
As the name shows, 名前が示している通り、
asには接続詞と前置詞があります。
ここでは接続詞として使われているので、接続詞のasの用法について紹介します。
後続の文が完全文のときは時・理由、不完全文のときは様態(「~のように、~どおりに」)で訳すと良いです。
similar to A
similar to a parasol 傘に似ている
「Aに似ている」という意味です。
仮主語のit
it is not possible to see the planets well その惑星たちをはっきりと観ることは不可能だ
itはこの文の仮の主語で、真の主語は「to see the planets well」です。
at the same time
「同時に」という意味です。
between A and B
「AとBのあいだに」という意味です。
日本語の「あいだに」は①物理的な「あいだ」(例:私の家と学校とのあいだ)②時間的な「あいだ」(例:夏休みのあいだ)③心理的な「あいだ」(例:君と僕とのあいだ)がありますが、英語の「between A and B」も同様です。
ただし、公立高校入試では①の用法で使われることが大半です。
realize/受け身
If this plan is realized, もしこの計画が実現したら
「realize」は「実現する」「悟る/気づく」といった意味です。
「be動詞+過去分詞」は受け身(~される)です。
,so
「原因+so+結果」の形で因果関係をつくります。
因果関係は設問に関わってきやすいので、文章を読む際には注意してください。
第6段落
S lead 人 to A
They may lead you to great discoveries. それらがあなたに偉大な発見をもたらすかもしれない。
「Sが人にAをもたらす」と訳しましょう。
大問3設問
問1
「Even small children can create …」は難易度の低さを強調しています。
したがって、「easy」などの難易度の低さを示す語がある選択肢を選びましょう。
アに「simple」(単純=難易度が低い)とあるのでこれを選びます。
問2
文整序の問題です。
各単語・語句の品詞等を確認していきましょう。
quickly open⇒副詞+動詞(の原形)
to⇒不定詞(to V)または前置詞(to 名詞)
even a⇒強調する語句+冠詞(冠詞の後には名詞がくる)
allows⇒動詞(「S allow 人 to V」の形が最も重要かつ頻出です)
large⇒形容詞(名詞を説明する)
you⇒名詞(人である⇒上述のallowの用法における「人」として使うことができる)
and close⇒接続詞+動詞(open(開ける)⇔close(閉める))
といった分析になります。
その結果、
「open and close」「a large piece of paper」「allow you to open」といった組み合わせが考えられます。
これらを1つにすると
allow you to open and close even a large~
となります。
問3
「脱文補充」と呼ばれるタイプの問題です。
このタイプの問題は、脱文の接続詞、指示語、代名詞に注目して考えます。
・however:逆接⇒対比構造をつくります。
ここでは、「ミウラオリにはそれをする力がある」⇔「~するのは難しい(不可能である)」という対比構造を予想できます。
・do so:「そうする」⇒直前の「動詞+目的語」の内容を指す指示語です。
ア:エネルギーを得る
イ:小さくなる
ウ:不可能が可能になる
エ:直前の文の動詞がすべて受け身⇒該当なし
オ:直前の文の動詞がすべて受け身⇒該当なし
第3段落冒頭で、ミウラオリは「宇宙科学を進化させる解決策」として紹介されています。
解決策とは、それまでできていなかったことをできるようにする施策のことです。
また、ウの直前の「impossible」は「不可能」という意味なので上述の対比構造にも当てはまっています。
したがって、ウが答えです。
問4
①IKAROSは太陽光からの圧力で動きます⇒×
②厚い…⇒×(本文中にthin=薄いとあります)
③〇
④〇
問5
IKARSOのsailは宇宙空間を進むときに使うものです。
したがって、
・太陽光からエネルギーを得るとき⇒広く広げているほうがいい
・地球上にいるとき(大気圏を突破するとき)⇒広く広げている必要はない(邪魔なので畳んでおいたほうがいい)
このことから、aがlargeでbがsmallと考えます。
問6
・「get a clear look at ?」⇒?がはっきり見える視界を得る
・telescope(望遠鏡)の話である⇒望遠鏡は天体観測(=星をみる)ための道具
・直前にある「the star」だと2語⇒NG
・似たような単語を第5段落から探す
⇒planets
問7
A
①折り紙は伝統的なもの⇒×(modern=現代のものではない)
②〇
③SFUのミッションは宇宙空間でソーラーパネルを使えるようにすること⇒×(findではおかしい)
④〇
B
①IKAROSが世界初のスペースヨットであるという記述はない⇒×
②〇
③「A telescope will fly…」⇒望遠鏡は飛んでいかない⇒×(飛んでいくのはstarshade)
④折り紙のアイデアがSFUやIKAROSに使われている⇒×(使われているのはミウラオリのアイデア)
大問4本文
第1段落
vending machine
「自動販売機」という意味です。
覚えておきましょう。
the number of A
the number of vending machine 自動販売機の数(設置台数)
「the number of A」は「~の数」という意味です。
ちなみに、「a number of A」は「いくつかのA」「たくさんのA」という意味になります。
the second largest
~ is the second largest in the world ~は世界で二番目に大きい
「the second largest」は「二番目に大きい」という意味です。
最上級の表現を使って2位・3位といったランキング上位のモノを説明できる便利な表現です。
may … Actually …
「~かもしれない。(しかし、)実は・・・(筆者の主張/文章のメインテーマ)」という「譲歩+逆接+主張」の文章構造をつくる表現です。
~の部分と…の部分は正反対の内容である=対比構造をつくる
ということに注意しておきましょう。(問1で使います。)
第2段落
関係代名詞that
a device that sold holy water 聖水を販売する装置
関係代名詞thatの節は直前の名詞の説明をします。つまり、形容詞と同じ役割をします。
また、関係代名詞thatの節は主語や目的語が1つ足りない不完全なかたちをとっています。
back to A
went back to its original spot 元の場所に戻る
「back to A」は「Aに戻る」という意味です。
thanks to A
「~のおかげで」という意味の熟語です。
因果関係をつくります。
英作文でもとても重宝する表現です。
,so
「原因+so+結果」の形で因果関係をつくります。因果関係は設問に関わってきやすいので、文章を読む際には注意してください。
little by little
「少しずつ」という意味です。
第3段落
分詞(現在分詞)
vending machines selling stationary 文房具を販売している自動販売機
分詞は名詞を説明する役割(形容詞と同じ役割)をします。
名詞の直後にあるVingやVpp(過去分詞)には要注意です。
such as
「such as」の直後には具体例がきます。
because
因果関係をつくる接続詞です。
「結果 because 原因」となります。
meet
They met people’s need それらは人々のニーズを満たしていた
meetには、「会う」のほかに「満たす」「一致する」という意味があります。
2人の人間が会うには、同じ場所にいる(居場所が一致する)必要があることから派生した意味・用法だと考えられます。
like
sold things like chocolate チョコレートなどのモノを売っていた
品詞によって意味が異なります。
①動詞:好き
②前置詞:~のような
②の用法の場合、「such as」のように直後に具体例がくることが多いです。
make O C
make their products more attractive 彼らの製品をもっと魅力的にする
makeの第5文型の用法です。
「S make O C」で「SによってOがCにある」と訳すと自然になることが大半です。
第4段落
plan to V
「Vすることを計画する」という意味です。
however
逆接の接続語です。(接続詞ではなく副詞です。)
逆接の接続語の前後は対比構造になるので注意しましょう。
ここでは、「automatが繁盛していた」⇒「ファストフードが台頭してautomatが衰退した」という流れになっています。
start to V
「Vし始める」という意味です。
第5段落
前置詞forの用法
sold orange juice for for 10 yen オレンジジュースを10円で売っていた
前置詞「for」には「交換」の意味があります。
ここでは、「オレンジジュース」と「10円」の交換を表しています。
even
even on a cold day 寒い日でさえ
evenは何かを強調するときに使う表現です。
because of A
because of all of these changes これらの変化すべてが原因で
因果関係をつくります。
英作文で必須となる表現です。
必ず使いこなせるようにしてください。
as a result
「結果として」という意味です。
文字通り、「原因と結果の関係」つまり「因果関係」をつくります。
第6段落
as
as you do with other vending machine, あなたが他の自動販売機でやるのと同じように
asには接続詞と前置詞があります。
ここでは接続詞として使われているので、接続詞のasの用法について紹介します。
後続の文が完全文のときは時・理由、不完全文のときは様態(「~のように、~どおりに」)で訳すと良いです。
今回は、「do」の目的語がない不完全な文なので「様態」で訳します。(そしてそれが問6の重要なヒントになっています。)
前置詞inの用法
in about two minutes 約2分間で
前置詞「in」には時間を指して「~で(までに)」という意味・用法があります。
ICカード
ICチップが埋め込まれたカードのことです。
スイカ・パスモが有名な具体例です。
第7段落
as
as we discussed above, 先ほど議論した通り、
接続詞「as」の2回目の解説です。
なぜ2回解説するかというと、大切だからです。
今回は
「discuss」の目的語がない⇒不完全文になっている
と考えて、「様態」で訳します。
IoTの技術
「Internet of Things」の略です。
訳すとしたら「モノのインターネット」で、家電製品や建物などとインターネットを繋ぐ技術のことを指します。
大問4設問
問1
先ほど解説した通り、「日本で発明したと思うかもしれない」⇒「(でも)実は・・・」という流れなので
・「日本で発明されたわけではない」
・「実は〇〇(日本以外の国名)で発明された」
といった内容がくることが予想できます。
よって、答えはイです。
問2
a
コインが乗っていたもの⇒プレート
b
元の場所に戻る⇒移動したもの⇒pullされたもの=レバー
c
closeするもの⇒openもする(開閉できる)⇒バルブ
問3
「脱文補充」と呼ばれるタイプの問題です。
このタイプの問題は、脱文の接続詞、指示語、代名詞に注目して考えます。
・this new business style⇒automatのビジネススタイル
ですので、automatのビジネススタイル(ビジネスモデル)が説明されている箇所の直後に置くとよさそうですね。
したがって、アになります。
問4
①アメリカではない⇒×(フランスです)
②〇
③100円玉ではない⇒×(10円玉です)
④〇
⑤before1976ではない⇒×(1976年以降です)
問5
自動販売機が進化した⇒普及した/便利になった⇒popularを探す⇒この段落にはない⇒convenientを探す⇒ある⇒これが答え
問6
文整序の問題です。
各単語・語句の品詞等を確認していくのが定石ですが、ここでは文脈で重要なヒントがあります。
・「他の自動販売機と同じように」⇒一般的な自動販売機の使い方(自動販売機の使用プロセス)を答えることになる
ということが分かります。
それを踏まえて語句の確認をします。
pushing:Ving⇒動名詞、動詞の進行形
as:接続詞または前置詞
do:動詞の原形⇒Vまたはto Vまたは「助動詞+V」
a:冠詞⇒「冠詞+名詞」
as simple⇒「前置詞+名詞」⇒as simple asと考える⇒先ほどのasの使い道が決まる
something:名詞⇒S、O、C、「前置詞+名詞」のいずれかになる(他に「同格」という用法もあるが稀)
button:名詞⇒S、O、C、「前置詞+名詞」のいずれかになる(他に「同格」という用法もあるが稀)
自動販売機の使い方⇒ボタンを押して買う⇒「pushing button」が確定する
「if you」がある⇒youという主語(S)に対応する動詞(V)を考える⇒doしかない⇒doには目的語が必要⇒残っている名詞はsomethingのみ⇒「do something」が確定
上述の通り、「as simple as」が確定済み
以上から、「(If you) do something as simple as pushing button」となります。
問7
A
①「外国人がアニメに驚く」⇒×(第1段落にアニメへの言及がありますが、そういった内容ではありません)
②〇
③腕と脚ではない⇒×(顔と手です)
④まったく同じではない⇒×(「ほとんど同じ」と書いてあります)
B
①〇
②チョコレートではない⇒×(チューインガムです)
③すべての自動販売機で現金が不要⇒×(そういう自販機もあるとは書いてあります。しかし、それはすべての自販機であてはまるということを意味しません。)
④〇
問8(自由英作文)
日常生活でみられる日本独特のモノについて、
・それの概要
・何が独特なのか
・なぜ独特なのか
を書く問題です。(ただし折り紙と自動販売機はNG)
食べ物が書きやすいと思います。
西高校が公表している解答例では「ラーメン」が紹介されています。
他に、
・カレーライス
・寿司
といったものが考え付きやすいですが、「なぜ独特なのか」を書く必要があるので「外国の文化+日本の文化」となっているものが分かりやすいですね。
その視点で行くと
・アンパン
・カレーパン
・ナポリタン
といったものも思いつきそうです。
お題に沿ったテーマを思いつく力はトレーニングによってつきますのでこういった英作文の問題をどんどん解きましょう。書いた英作文は必ず一定の英語力のある人に採点(添削)してもらってください。
今回は以上です。
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