都立国分寺高校普通科の推薦入試では、社会課題に対する思考力や論理的な表現力が問われます。
特に、文章を的確に読み取り、自分の意見を論理的に展開する力が求められます。
この記事では、2023年度の都立国分寺高校の推薦入試で出題された小論文問題について詳しく解説します。
問題を解いた後に解説を読むことで、より深い理解が得られるので、まずは実際に問題に取り組んでみましょう。
小論文の問題はこちらからご覧ください。
では解説を始めていきます。
目次
第1問
概要
この問題では、自分が会社を設立する立場になり、社員にとって最適な労働環境を考える力が問われています。
また、「人権」「長時間労働」「家庭」のいずれかの言葉を使用することが条件となっており、労働環境に関する社会的な課題を踏まえた上で、自分の意見を論理的に述べることが重要です。
文章の大事なポイント
①長時間労働の歴史的背景
日本では、開国や戦争、経済成長の過程で長時間労働が成功体験と結びつき、今でも根強く残っている。
②長時間労働の問題点
社員の健康や家庭生活に悪影響を及ぼし、特に女性の家庭内での孤独や経済的自立の妨げとなる。
スキル習得の機会が失われ、産業の変化に対応しにくくなる。
経済合理性が低く、必ずしも企業の利益にはつながらない。
③解決策としての労働環境整備
労働生産性を向上させ、社員がやりがいを持てる職場を作ることが企業の発展につながる。
社員のワークライフバランスを考慮し、家庭も大切にできる環境を整えることで、幸福度を上げ、仕事への意欲を高める。
解答の方向性
✅ 会社経営の目的
→ 企業の成長と持続可能な経営を目指す。
✅ 社員の幸福と企業の成長の両立
→ 長時間労働を廃止し、効率的な働き方を推進。
✅ 具体的な労働環境の提案
→ 柔軟な勤務制度(フレックスタイム制・テレワークなど)を導入。
→ 社員が家庭を大切にできる環境を整えることで、モチベーション向上につなげる。
解答例
私が会社を設立する際は、社員が長時間労働せずに高い生産性を発揮できる環境を整えます。長時間労働は社員の健康や家庭生活に悪影響を及ぼします。そのため、柔軟な勤務制度を導入し、効率的な働き方を推進して仕事と家庭を両立できるようにします。さらに、業務の効率化を図ることで、無駄な残業を削減し、限られた時間で成果を上げられる環境を作ります。また、社員がスキルアップのための学習時間を確保できるよう支援することも重要です。仕事の質を高め、変化する社会に対応できる人材を育成することは企業の競争力向上にもつながります。社員が働きやすい環境を整えることは、結果的に企業の成長にも大きく貢献すると考えます。(295文字)
第2問
概要
この問題では、食糧費の内訳を示したグラフを分析し、それぞれの世帯の特徴とその理由を考察する力が求められます。
グラフの読み取り
✅ 勤労者が1人以上いる二人以上世帯
肉類や穀類の支出が多い→ 育ち盛りの子どもがいる可能性があり、家庭での食事の量が多い。
✅ 単身女性世帯
外食が最も少ない→ 自炊する機会が多く、節約や健康を意識している可能性が高い。
野菜・海藻類の支出が多い→ 栄養バランスを考えた食生活を送る傾向がある。
✅ 単身男性世帯
外食率が高い→ 料理をする機会が少なく、手軽な食事を選ぶ傾向が強い。
調理済み食品の割合が高い→ 簡単に食べられるものを好むため、加工食品の購入が多い。
飲料・酒類の支出が多い→ 外食の頻度が高いため、アルコール類の消費も多くなると考えられる。
解答の方向性
①ライフスタイルの違いを考慮する
家族がいる世帯では、食材をまとめて購入し、調理する機会が多い。
単身男性は時間や手間をかけずに食事を済ませるため、外食や簡単な食品を選ぶ傾向がある。
単身女性は健康を意識し、自炊することが多い。
②経済的な側面を考慮する
自炊の方がコストを抑えやすく、単身女性が節約のために料理する可能性がある。
外食や調理済み食品は割高なため、単身男性の食費が高くなりやすい。
解答例
男性の単身世帯は外食や調理済み食品の割合が高い。自炊の機会が少なく、簡単に食事を済ませるからだ。二人以上(勤労者)世帯で肉類や穀類の支出が多いのは、育ち盛りの子どもがいる場合があるからだ。単身女性世帯は外食率が低く、野菜・海藻類の支出が多いのは健康を意識して自炊する傾向が強いためと考えられる。(147文字)
まとめ
2023年度の都立国分寺高校推薦入試小論文では、社会問題を分析し、自分の意見を論理的に表現する力が求められました。
第1問では、労働環境について考察し、「長時間労働」「家庭」「人権」のいずれかの視点を取り入れながら、企業の成長と社員の幸福を両立させる方法を述べることが求められました。ポイントは、長時間労働の問題点を指摘し、柔軟な勤務制度やワークライフバランスの重要性を論じることです。
第2問では、食費の違いから世帯ごとのライフスタイルの特徴を読み取る力が求められました。単身男性は外食が多く、単身女性は自炊中心で健康を意識し、二人以上の世帯は家庭での食事が中心といった点を整理し、それぞれの背景を論理的に説明することがポイントでした。
推薦入試では、データや文章を的確に読み取り、論理的に自分の考えを述べる力が重要です。日頃から社会問題に関心を持ち、自分の意見を整理する練習をしておくことが合格への鍵となります。
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