この記事では、西高校推薦入試小論文のうち、令和2年度(2020年度)のテーマを解説します。
西高校の小論文は、特定のことばについてあなたが感じ、考えたことを600字以内で述べる問題です。令和3年度以前は「あなたが感じたり思ったりすること」を600字以内で述べなさいという設問でしたが、「思う」が「考える」になったことには、「論理的な思考に基づいて書きなさい」というメッセージが込められていると考えられます。
西高校の小論文は自由度が高く、さまざまなアプローチが可能です。ここで紹介する解説は一例に過ぎませんが、その思考プロセスを参考にすることで、推薦入試本番で何を書くかを考える際の手助けになるでしょう。
それでは、解説を始めます。
目次
今回の「ことば」
令和2年度入試の「ことば」は
「『わかりやすさ』の罠にはまらないようにするためには、やはり私たち社会を構成するひとりひとりが、『知る力』をもっと鍛えなければなりません。」
です。
この言葉は、現代社会における「わかりやすさ」に対する依存や、その背後に潜むリスクに注意を促しています。
わかりやすい情報に流されるのではなく、個々が本質を理解し、深く考える「知る力」を育てる必要性を強調しています。
問題の理解とテーマの解釈
このことばは、現代社会において表面的な情報に惑わされず、自ら考え、深く理解する力を持つことの重要性を説いています。
インターネットやSNSの普及により、情報が氾濫する中、私たちは「わかりやすい」情報に依存しがちですが、それだけでは真実や本質を見失う危険があります。
中学生として、このテーマに対してどう感じ、何を考えるかを述べる際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
「わかりやすさ」の罠
わかりやすさは一見良いことのように思えますが、時には情報が簡略化されて重要な部分が省かれることもあります。
これにより、誤解や偏見が生まれることがあります。
「知る力」を鍛えることの重要性
「知る力」とは、自分自身で情報を収集し、分析し、深く理解する力です。
これにより、表面的な情報に左右されず、物事の本質を見極めることができます。
社会全体への影響
個々が「知る力」を持つことで、社会全体がより健全に情報を扱い、正しい判断を下すことができるようになります。
これが、現代社会における課題解決の糸口になると考えられます。
解答作成のポイント
解答を作成する際には、以下の流れで考えを組み立てると論理的な文章が書けます。
- テーマの理解と共感: まず、この言葉の意味や背景について自分なりの理解を示し、共感できる点を述べます。
- 具体例の提示: 次に、自分の経験や周囲の出来事から具体例を挙げ、このテーマに関連するエピソードを示します。
- 自分の考えの展開: 最後に、具体例を通じて自分が何を学んだか、このテーマをどう捉えているかを述べます。
解答例
以下に、解答例を示します。
「『わかりやすさ』の罠にはまらないようにするためには、やはり私たち社会を構成するひとりひとりが、『知る力』をもっと鍛えなければなりません。」という言葉には、情報が氾濫する現代社会において、表面的なわかりやすさに惑わされず、本質を見極める力の重要性が示されています。インターネットやSNSでは、短いフレーズや画像で情報が伝えられることが多く、深く考えずに受け入れてしまうことも少なくありません。しかし、それでは真実や本質を見失う危険性があります。
例えば、ニュースや広告ではわかりやすくするために事実が簡略化されることがあり、重要な情報が省かれることもあります。私も、SNSで見た情報をそのまま信じてしまい、後から間違いであったことに気付いた経験があります。このような経験を通じて、自分で調べ、考える「知る力」の必要性を痛感しました。特に、物事の背景や異なる視点から情報を見つめ直すことで、より深い理解が得られることを学びました。
このように、わかりやすさに流されず、自ら考え、本質を見極める「知る力」を養うことが、今後ますます重要になると考えます。私たち一人ひとりが情報の受け取り方を見直し、深く考える姿勢を持つことで、社会全体がより正しい方向へ進むことができるのではないでしょうか。日々の生活の中で「知る力」を鍛え、自分の考えを磨き続けていきたいと思います。
(582字)
解説のまとめ
この問題に対する解答では、わかりやすさに依存することのリスクと、「知る力」を鍛えることの重要性を明確に述べることが求められます。
自分自身の体験や周囲の出来事をもとに、論理的に考えを展開することで、説得力のある解答が書けるでしょう。
また、日常生活の中で常に情報を深く理解しようとする姿勢が西高校から求められていると考えられますので、是非実践してください。
この記事があなたの西高校推薦入試対策に役立てば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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